Liam's Page

天辰家の猫 リアムのひとりごと * その 14

このごろ、仕事が忙しくてなかなか釣りに行けずにいるご主人様。「今週が終わったら・・・」「来週を過ぎるとなんとか・・・」と言っているうちにじめじめとした季節になってしまった。行けないとなると、かえって行きたい。でも仕事はしないと。

そんなわけで、最近のご主人様はもっぱらテレビの釣り番組を見ながら、せっせと仕掛けを作ったり、丹念にリールの手入れをしたりして釣りに行ける日の楽しみに備えている。そんなご主人様の隣で、ぼくも釣り道具をながめているのが好きだ。危ないから、と近寄らせてはもらえないけれど、カラフルな浮きや仕掛けは見ているだけで楽しい。「ふぅん、魚くんはこういう仕掛けで釣られちゃうのかぁ・・・」

中でも釣り糸を交換する時がぼくは一番大好きだ。リールの糸を巻きとり、新しいのを巻きつけていく作業は、昔、おばあちゃんがやっていた毛糸を巻き取る作業に似ていて、ぼくはいてもたってもいられないほど興奮してしまう。とにかく細いもの、長いもの、こまかな動きをするもの・・・そういうものには弱いんだな、猫は。

そんなわけで、猫じゃらしで遊んでもらうのも大好きだ。目の前であれをちらつかされると、今にも寝ようかと思っている時だって、どんなに遊び疲れている時だって、無条件に体が反応してしまう。くやしいけど猫の習性っていうやつ。

釣られた~
ご主人様もぼくが猫じゃらしに飛びついたり、右、左とパンチを出したり、ぱくりとくわえる姿に、「リアムが釣れたぞぉ!」とまるで釣りに行けないうっぷんを晴らすかのように喜んでいる。

猫じゃらし相手に奮闘するぼくの写真を撮るうちに、ご主人様は気付いた。あの、CMにもなってしまった人気者レッサーパンダの風太くんの‘立ちポーズ’まであと一歩じゃないか。「もしかするとリアムは立てるのかもしれないぞ!」

あれれ、ちょっと目の色が変わってきたみたい。まさか本気でぼくが立てるとは思ってないよね、ご主人様?!
立った~
(2005. 6)