Liam's Page

天辰家の猫 リアムのひとりごと * その 17

小さいリアム…(痩せてる)
ぼくは今14才。
人間の年齢に換算すると76才くらいなんだそうだ。猫は生後12ヶ月で、人間の17才、3年で28才、5年で36才、10年で56才になり、それ以降は1年ごとに5才年をとる計算らしい。なんだか損だなぁ、と思うけど、生まれてこのかた14年間、おかげさまで病気らしい病気もしたこともないし、食欲もまだまだ旺盛。
おかげで友達のどの猫よりも太っている!とご主人様にはあきれられるけど、今年の健康診断でも「とりあえず異常なし」とお医者さんにほめられた。

それでも最近はちょっと動きが鈍ったかな、と思うことがある。たとえば高いところへ登るのに、昔なら軽く2、3歩でかけあがっていたのが、今は「よいしょ」と片足ずつあげないとならなくて、その現場を目撃されたご主人様によく笑われる。
目もちょっぴり悪くなったみたいだ。本棚からテーブルに降りる時、若い頃は華麗なジャンプでひとっとび!だったのに、目測をあやまって、危うくテーブルから落っこちそうになったことも。そのときはさすがのご主人様も心配そうだった。

実はご主人様も釣りに出かけた先の磯の岩場で、足元がふらりとよろけ、年齢を感じてしまったことがあるそうだ。重たい釣り道具一式を担いでいるとはいうものの、昔はそんなことはなかった。すいすいと、岩から岩へ、足取りも軽やかだった。何かと気象条件の悪い中での作業が多い磯釣りだけに、最近は体にこたえることも多いみたいだ。針をつけかえたり、仕掛けを作る細かい作業で、手元がぼやけて見えることも。
小さいリアム…その2
やはり猫も人間も、年には勝てないか!?

そのご主人様は先月、誕生日を迎えて56才になった。
「ぼくも年とったよなぁ。リアムもだけどな。」
「お互い、白いものが混じってきたなぁ、リアム。」
「昔に比べると、おじいちゃん顔になったな、おまえも。」
背中を撫でられ、気持ちよくて目を細めていたら、そんなことを言われた。

たしかに若い頃みたいにはいかなくて、不便を感じることは多いけど、お互い、まだおじいちゃんにはなりたくないよね。
今日から一緒に足腰を鍛える運動でもしようっか、ご主人様?
まずその前に健康診断、受けないとね。
何度もそう言ってはみるものの、ご主人様には「ごはんくれ~」と言っているとしか思ってもらえない。
(2006. 10)