いつ連れて行かれるのかな、今日かな、明日かな、と様子を伺っていたら、朝早くからご主人様がケージを用意し始めた。「ということは、ついに今日だな。」 ケージに入るのを少しばかり抵抗したけど、どうせ連れて行かれちゃうんだ。あきらめるっきゃない。 そして10分ほどのドライブで無事、病院に到着。待合室は猫のともだちや犬のともだちですでにいっぱいだ。 「こんにちは」、「こんにちは」。人間の親達が挨拶を交わしている間、ぼくたち動物も互いに挨拶。 注射を打たれて大興奮の超大型ゴールデンレトリーバーくん。これから手術だということで神妙な顔つきのアメショーのともだち。フレンチブルドッグのきょうだいは黒と白の色違いだ。この日、猫はなぜかぼくと同じアメリカンショートヘアの仲間ばかり3匹も集まっていた。 それにしても犬のともだちは、みんな人間の親達に顔が似ている。そっくりのお母さんに連れられたパグの登場に、待合室が一瞬、笑顔で明るくなった。 しばらくして、名前を呼ばれ、診察室に。 緊張で診察台にしがみついているぼくを、ご主人様がなでたり、さすったりしてくれる間、先生は体重をはかり、聴診器をあて、歯茎の歯垢をチェック。 最後におしりに注射を打たれ、「どこも悪いところはなさそうですね」と今年も無事クリア。 「でもリアムくんも年をとってきましたから、食欲や排泄の変化には注意してあげてくださいね」。 先生の優しい言葉に、ご主人様はわがことのように「はい、はい」と聞き入っている。 そして病院を出てひとこと。 「それにしても美人の女医さんだったなぁ!」 そう、今日診てくれたのはとびっきりキレイな先生だったんだ。 「しかも若い!」 自分はどんなにあちこちが痛くても、なかなか病院に行こうとしないくせに、 「羨ましいなぁ、リアム。ああいう先生にならまた診てもらいたいなぁ」だなんて言っている。 あのう、そういう理由でまたぼくを病院に連れてこようだなんて、どうか思わないでくださいね、ご主人様。あ、それと、間違っても自分のからだが悪いのに、動物病院に行かないように。 |
わがやについて一安心。 病院はやっぱ嫌いだ~ |
|
(2006. 7) |